前回の記事では、スイス製のETA7750クローンのムーブメントについて、取り上げた。
そのsw500は、現在のところ、使われているのはinvictaくらいで、10万円くらいになってしまうって話だった。
ところが、もう一つ、swiss madeを歌うムーブメントがあることがわかった。
techno_sablier_sedd3c6912というものだ。
ムーブメントの仕様のPDF
このムーブは、実はエボージュは中国製である。
実質中国製で、スイス時計協会か何かの基準にしたがって、スイスに持ち込まれて何らかの手を加えると”swiss_made”になるらしい。
これも使われているメーカーはごく限られている。
ちなみに、異なるcalibreナンバーになっているものもあるようで、ST-80050なんて名前もある。
こっちのほうは、ブランドベンダーがtechnosablierのムーブだと公式に認めているけれども、画像を見る限り、ベースムーブは別物だとわかる。
これらの製品は、ムーブメントの写真を見る限り、ちょっとshanghaiやliaoningのクローンとは違うようだ。
より、本家のETAに近い。
ETAだってタイに大きな工場があって、そこで作っているものもあるのは周知の事実だし、精度や信頼性が高くてお買い得価格なら、どこ製だっていい。
ただ、今回のムーブを載せたモデルは結構高い。
で、またもや納得がいかないわけだ。
実際に中国のどこの会社が作っているかも興味があるのだが、スイスでどんなことをやると”swiss_made”に化けるのか、それも知りたいと思った。
内容次第では、製品の実力が推察できるし、価格も納得できると思う。
それは、
According to Fédération de l’industrie Horlogère Suisse (FHS), of which all Swiss watch manufacturers are members, a movement is considered to be “Swiss” if:
it has been assembled in Switzerland;
it has been inspected by the manufacturer in Switzerland; and
the components of Swiss manufacture account for at least 50 percent of the total value, without taking into account the cost of assembly.
A watch can legally be labeled “Swiss” or “Swiss Made” if:
its movement is Swiss;
its movement is cased up in Switzerland; and
the manufacturer carries out the final inspection in Switzerland.
Watches assembled outside of Switzerland but containing “Swiss” movements may use the label “Swiss Movement”
ということらしい。
すると、最後にcaseに入れて最終チェックをやっただけでもswissってなっちゃうものもあるんだと。
いいねえ。中国でいくらで出しているんだろ。
かなり高く出しているか、swiss国内で相当いじってるのではない限り、こういう価格つけるのはボロいはずだ。
実は、今回こんなことを書いているのには、理由がある。
例のaliexpressに、動画のモデルが200ドル台で出ていたのだ。
全然取引履歴のない、小さなところのようで、かなり不安な相手ではある。
だから、当然ポチることはないだろう。
レプリカであるのかも知れない。
でないとしたら?
検品のあまい本物という可能性もあるにはあるわけだ。
というのも、レプリカとなうって、他のところにも似たような価格の製品を発見したからだ。
このサイトのレプリカ群も、純粋なレプリカサイトのそれとは異なっていた。
超一流ブランド中心ではなくて、どちらかというと、中国で作られていると言われているもの中心だった。
怪しい世界が広がるのだが、買ってみるか、誰か人柱を待たないと評価はできない。